じつは粗忽者

富士通のワープロOASYSから親指シフトが大好きです

5月連休の中日に赤岳鉱泉に行ってきた

 5月連休中の2日と3日に八ヶ岳の赤岳鉱泉に行ってきました。

 これまで5月連休には唐松岳に登ることが多く、八ヶ岳を訪れたのは一度でした。今年は3月に春の雪を眺めながら北沢を歩くことを計画していましたが、諸般の事情により先送りにしましていて遅ればせながら訪れた次第です。

 一泊二日の行程で硫黄岳に登ったのですが、じつは赤岳鉱泉が夕食に出してくれるステーキが目当てでした。この記事はその2日間のメモです。

 

 

有名なんです

 赤岳鉱泉が夕食に供しているステーキについてはあちらこちらに書かれていますので、ご存じの方も多いはず。たとえば…。

actibase.net

yamap.com

 今回は来る2023年の夏山シーズンの準備、シェイクダウンとして北沢をぼちぼち登って赤岳鉱泉経由で硫黄岳まで登り、忘れていた感覚を取り戻したところで山小屋でのんびりしようという主旨で計画しました。目標は下りでこけないこと*1です。本当は夕食ですが…。

道々の記録

集合

 朝の中目黒駅前。

さすがに早朝のこの時間はタクシーがちらほらといるのみ。
 今回からRICHO GR IIIxを持ち歩きます。期間限定のパープルのリングをもらえましたのでさっそく装着。GRはカメラとレンズ沼にはまるきっかけになったカメラですがかなり以前にGR Digital lVを手放していて先日APS-Cセンサの最新のモデルを購入しました。経緯などはいずれ。

美濃戸出発

 美濃戸口から林道に入り、美濃戸の駐車場まで登ります。この区間を歩くと約1時間ですが、帰りにだらだらと下っていくことが億劫なので最近はここまで車で入ることにしています。ただ、そこそこ悪路なので車高の低い乗用車は要注意。とくに降雨後は前輪(または後輪)駆動車ではぬかるみで身動きができなくなることがあるかもしれないので避けることが賢明でしょう。今回も一度底面をこすりました。

 駐車場の奥にいる1台のSUV、チェーンをつけているので、はて?と思い駐車証を見ると3月のもの。どうやら赤岳で起きた遭難事故の関係者の車のようです。首都圏から近くアプローチも簡単な八ヶ岳ですがやはり南八ヶ岳は険しい山岳です。

 気を引き締めて歩き始めます*2。すぐに北沢と南沢の分岐。今回は北沢への道を選びます。

堰堤広場

 およそ1時間で堰堤広場に到着。

 GRIIIxのシェイクダウンショット。使い勝手は以前使っていたGR Digital 3とほぼ同じ。

赤岳の名前の由来ではないかと勝手に思っている川床の色。

ルリビタキに遭遇

 堰堤広場と赤岳鉱泉との中間あたりで、ルリビタキが登場。八ヶ岳には何度も来ていますが、この子に出会うのは初めて。体の前に吊しているカメラバッグからαを取り出すためにガサガサしますが、その間も逃げることもなく3メートルほどのところからこちらの様子をうかがっているようです。これまで八ヶ岳では野鳥の声はすれども姿は見えずなことが多かったのですが、今年はどうしたことか、この子以外にもシジュウカラや他の野鳥たちがこうして近くに姿を現してくれました。

きれいな鳥です。

 ルリビタキが飛び去った後再び歩き始めます。小同心が見えてきました。

GRが出す絵、αのクリアな絵もなかなかですが、より見たままに近いような気がします。

少し高度が上がったところで登山道に雪があらわれました。ザックの底に手を伸ばしてみてチェーンスパイクを忘れてきたことに気がつきました。ありゃ!ちっとも締まっていない。

今さら取りに戻ることもできないので、諦めて進みます。

 横岳が見えてきました。まもなく赤岳鉱泉です。

赤岳鉱泉到着

 おなじみのアイスフォールはずいぶん溶けて以前よりも小さい印象。トレーニングをしている人も皆無。もう終いなのでしょうか。

硫黄岳へ

 ひと休みしてから硫黄岳に向かいます。アタックザックなので身軽。さっそく雪が出現。キックステップでつま先を蹴り込んで歩けば難儀なことはないはずですが、みなさんがチェーンスパイクを使っているからなのか、表面が硬くつるつるになっています。まるで札幌市内の横断歩道の手前のような状態。仕方がないのでストックを使い四つ足で慎重に登ります。

 赤岩の頭まで登ると諏訪湖の彼方に穂高の山々が現れます。

 今年は霞沢岳から眺めてみたい。

 赤岩の頭の案内前からどいてくれない方。ここにいるのは貴方だけではないんですが。

 硫黄岳山頂。

 下りはいっそう慎重に。この沢を渡ると赤岳鉱泉はまもなく。

小同心に午後の日射し。まもなく夕刻。

 赤岳鉱泉に到着後ビールを飲んで遅い昼食。風呂につかって、またビールを飲んで。夕食までゴロゴロしてとスイッチが切れた状態で写真を撮ることは全く忘れました。(*´ェ`*)

中山展望台へ

 行者小屋までの途中にある中山展望台で赤岳を眺めてから下山することにします。

 硫黄岳の斜面が朝陽で輝いています。

 行者小屋への道に入った途端にこの状態。往復の道々緊張せねば…

中山展望台に到着。直下の10メートルほどの登りがもっとも難儀でした

赤岳と権現。

遠くに御嶽山

小同心

赤岳をもう1枚

 中山展望台の奥手には2基の慰霊碑。いずれも女性、刻まれている日付は真冬。赤岳鉱泉、行者小屋のいずれへも小一時間のこの付近で力尽きたのでしょうか。ご遺族以外には訪れる人も少ないだろう場所にひっそり佇むモニュメントに手を合わせてから下ります。

朝の赤岳鉱泉

 一服して下山することにします。前夜宿泊していた方々は既に出発し、今日来る方はまだなので、館内は静か。壁には菊池哲男さんの写真が掲げられています。今年こそ八方尾根の麓にあるギャラリーへ行ってみます。

azumino-artline.net

 昨日から前後して同じ道を登ってきた坊や。お片付けをしてから帰るのでしょう。

 昨日登ってきた道を下ります。

川床は相変わらず赤い。

水量は豊富。

 連休中日なので上り線の通行量はそれほどではないと思いますが、渋滞を避けたいので午前中に談合坂を通過することを目標にさっさと下ります。

今シーズンはまた来るかな?

 出発時に駐車場に取り残された車を見て、注意せねばと気を引き締めたつもりがチェーンスパイクを忘れてしまい、試合勘のなさを露呈してしまいましたが下りで尻もちをつくこともなく無事下山。
 途中すれ違った赤岳を目指すと思われる方々は皆さんヘルメットをザックにくくりつけていますが、明らかに新品が多い。地蔵尾根も文三郎道も稜線に出る直前が難儀で、突風が吹けば怖いことこのうえなしですし、雪が残る細い登山道も注意が必要です。どうか気をつけて。

 最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

*1:下りか苦手で、登山のたびにほぼ毎回尻もちをつきます

*2:実はしまっていなかった